またやりすぎてしまった。
そこまで正直に必死にやらなくてもいいだろうに、と
反省。
及ばざるは過ぎたるよりまされり、だというに。
たいがいのことはいい加減なのに、
人間はなぜこうも、
仕事の前ではハチ公のように忠実になれるのだろうか。
去年か一昨年か、
御巣鷹山の日航機墜落の際の
ボイスレコーダーの内容が公開されたのを
テレビ番組で見て感じた。.
「アンコントロール」
「山にぶつかるぞ」
「どーんといこうや」
「マックパワー」
「頭下げろ、がんばれ」
「これは駄目かも分からんね」
「今舵いっぱいです」
「あたま(機首)下げろ」
「上げろ、上げろ」
いずれも取り乱した様子はない。
音声の切れる最後の言葉は、機長の、
「あー、だめだ。」
だったと思う。
胸が締め付けられた。
自分だって死ぬのだ。
死ぬ直前なのだが、
「あー、だめだ。」
は、そのだめだではなく、
その言葉の響きには明らかに、
数百名の命を負う者の、
責任を果たせないことへの無念さがこもっていた。
事故の原因は闇に葬られた体だが、
整備不良機の操縦桿を握らされ、
まさに山の斜面に激突する寸前まで、
機長・操縦士らは
冷静に言葉を掛け合い、
指示を出し、
自らの死の瞬間まで、
プロであり続けた。
そういった壮絶な殉職はめったにないが
多くの人間が同じだ。
恋人や家族に嘘はついても、
仕事だけにはじつに誠実だ。
恋人は裏切るが、
仕事は裏切らないと、よく言われてはいるが・・・。
コメントをお書きください