中学3年の皆さん、花の25年度生は、素晴らしい生徒さん達がたくさん集まってください
ました。私には、自分の指導の指針の支えとなっている生徒さんがいます。きみたちの
10年ほど先輩の、やはり花の○○年度生といっていい生徒さんたちのうちの2名です。
その時の私は、時津で信用をいただけるようになり、たくさんの生徒さんが来てくれたことが
嬉しく、和気あいあいと楽しいクラスを作り上げてしまいました。ほとんどの生徒さんが合格
なさいましたが,部活を引退してから入塾された2名の生徒さんが不合格となりました。
その学年の生徒さんは、今も節目節目に塾を訪れ、元気な姿を見せ、近況を知らせて
くれます。2名の生徒さんは、不本意な私立高校に行き、辛い高校生活を送ったそうですが
苦労が実を結んだのか、2名とも国立大学に合格、一流企業に入社しておられます。
私は彼らがそういったことを知らせに来てくれるたびに、胸が締め付けられる思いが
いたします。自分に今ほどの指導力がなかったことは仕方がないとしても、楽しく勉強させ
優しく接したことが、彼らの才能を腐らせていたのではないのかという思いが、その後
次の世代の生徒さん達を指導しながらもずっと、ますます強くなるのです。
彼らが訪れるのは、「先生、気にせんで。自分たち、国立大に受かったよ。」
「高校は落ちたけど、就職もうまくいったよ。やったやろ。」とでも言って私を労ってくれる
ためなのか、それとも照れ隠しなのか、本当に申し訳なかったと、自分を恥ずかしく思います。
それからいろいろな生徒さんを指導させていただきましたが,やはり若者には厳しく毅然とした
態度で接しなければならぬという思いは強くなるばかりです。卒業後も訪ねて来てくれる
塾生さんは少なくなりましたが、それで結構です。2名の生徒さんが顔を見せてくれるのは、
それはそれは嬉しいですが、それよりも、きちんと第一志望に合格して、
「ああきつかった。やっと鬼婆アの塾から卒業できる、二度と来るもんか。」
と思われた方が、よほどいいです。ほとんどのご父兄の皆様が,私より年下になってしまいました。いわば私は、姑のような存在で,こわい,うるさい,面倒くさい存在になりつつあるのかもしれません。それでも私は今後ますますうるさい細かい厳しい塾を目指します。一部大手個別指導塾が、アルバイトを使って,まるで美容院やネイルサロンのお客様のような扱いをして子供たちを甘やかし、腐らせて行くのは見るに堪えません。個人塾でも、塾を始めたばかりで経営が軌道に乗っていない塾は、生徒さんにやめられては困るということで、理想を貫くことはしにくいでしょう。私どものような、経営も落ち着いた個人塾こそ,生徒さんにはっきりしたことを言いながら、頑固に理想を貫く責務があると思っております。
コメントをお書きください